サーバー運用なしでポイントシステムが作れる!GS2活用のすすめ
こんにちは ゲームソリューション部の出村です。
ゲームサーバーが効率的に開発・運用できるサービスとしてGame Server Services(以降、GS2と記載)があります。サービス名をみると、ゲーム開発にしか利用できず、それ以外のサイト(たとえば自社製品を紹介しているWebサイトなど)には利用できない、と捉えてしまうかも知れません。
しかし、実際はそんなことはありません。GS2はゲーム以外のWebサイトやサービスでも活用することができます。ここでは、ゲーム以外のサービスに対してGS2がどのように活用できるかをみていきます。
GS2についてご存じのない方は、「ゲームのバックエンドをまるっとお任せ!Game Server Servicesの機能紹介」にて書かれていますので、そちらを一通りみておくとよいでしょう。
Webサイトに訪問者特典機能を追加してみる
ここでは例として、自社製品を紹介しているWebサイトに対して抽選機能を追加し、訪問者に景品をプレゼント、もしくは、訪問時に付与されるポイントに応じて景品と交換できる仕組みを提供することを考えてみます。
仕様は次の機能を想定します。
- Webサイトにログインすることで、1日1回抽選が実行される
- 抽選した結果「当たり」「はずれ」がある。当たり確率は2%とする
- 当たり:景品交換用クーポンを付与
- はずれ:1ポイント付与。20ポイントで景品交換用クーポンを付与
また、先の仕様を柔軟に対応するため「1度に付与するポイントの数を変更する」「20ポイントではなく40ポイントに変更する」といった柔軟な変更ができることも考慮しておきます。
仕様の設計、実装を計画すると
先の仕様を、Webエンジニアが設計、実装する前提でどのように進めて行くのか考えてみます。大まかには、以下の機能について設計、実装する必要があるでしょう。これら機能の設計・実装とは別にサーバーの構築、運用が必要です。
- ログイン(ユーザー認証)機能
- ユーザの新規登録機能
- ユーザーデータの保存機能(アカウント名、ポイントの保持)
- 抽選機能
- 抽選確率を自由に変更可能
- 景品の登録機能
- 特定ポイント数と景品交換用クーポンと交換する機能
- ポイント数を変更可能
ここまで読みすすめて気づいた方もいるかと思いますが、ここで必要な機能、実はゲーム開発でよく利用される機能と同じです。ちなみに、これら機能はGS2に実装済です。
メリット
仕様がシンプルであれば、Webエンジニアが自分達で設計・実装するといった選択肢を取ることも可能でしょう。それでも、やはりGS2を利用する方がメリットがある場面もあります。大きく分けると以下の3つがあります。
- 開発工数を大幅に短縮できる
- 上記の箇所に関するサーバーの運用・監視が不要である
- 利用料金は機能を利用した回数分のみ
では、これらについて詳しくみていきます。
開発工数を大幅に短縮できる
GS2を利用しない場合、先の機能に対して、すべて設計、実装、デバッグといった工程を経て開発する必要があります。これらの工数は機能がシンプルであるとはいえ、トータルでみるとバカにならない工数がかかります。
一方、GS2を利用する場合、先ほどの仕様に必要な機能は既にGS2に実装されています。そのため機能の設計、実装、デバッグの工数は不要です。
GS2を利用する場合は以下の手順のみで実装可能となります。
- 交換するアイテム、交換のポイント数などをGS2に入力
- GS2の機能をJavascriptなどフロントエンドから呼びだす処理
先の機能の内、ログインやユーザー登録といった処理は慎重に設計・実装する必要があるでしょう。これらのユーザ認証の機能に不具合があって、誰でもログインできる、データが改ざんできるといった不具合があると、このサービス自体の信頼性が落ちてしまいます。
しかしGS2は、それらの動作検証は既にGS2側で実施済みです。そのため、利用者は機能を呼びだすだけで実装が済みます。
追加機能に対するサーバーの運用・監視が不要である
先のポイント付与サービスですが、これを自分達で設計・開発する場合、そのサービスを実行するためにサーバーを構築、運用をしなければなりません。
しかし、GS2は、それ自体を運用しているサーバーはGS2のサービス提供企業(Game Server Services社)によって監視・運営されています。つまり、利用者はGS2の機能を利用することにおいて、自分達でサーバーを構築、運用する必要がありません。ですので、サーバー構築、運用に詳しいメンバーがいなくても利用できます。
利用料金は機能を利用した回数分のみ
コストについても計算してみます。もし、先のポイント付与サービスを運営するために別途サーバーを設置する必要がある、となった場合は、そのサーバー費用が毎月のコストとして計上する必要があります。もし、サービスの来場者が想定より少ない場合であっても、固定費としてサーバー費用がかかります。極端な話として、利用者が月10人でも月1000人でもかかるコストはよく似ています。
GS2では利用した分のみのお支払である従量課金制となっています。GS2は機能のコール1回当たり0.02円かかります。機能を1万回コールしても200円です。しかもコールの回数が一定数以下であれば無料で利用可能です。
まとめ
このようにGS2は、ゲーム開発以外にも利用できますので、Webサービスに対して機能を追加する際、開発規模やエンジニアなどの様々な事情を加味し、自分達で設計・開発するという選択肢だけでなく、GS2を利用するという選択肢をふまえて計画をたててみるのもいいでしょう。案外GS2を利用する方がよい場面も多いかもしれません。